今日は何観て帰ろっか?

今井(いまい)/天野(あまの) ルームシェアしている男ふたりが仕事帰りに一緒に観た映画の感想をダラダラと語ります

『Us(アス)』感想

2019.9.6 池袋にて―

 

今井「ごめん待たせた!コーラ買っててくれた?」

天野「マイさんいつも微妙に遅れますよね~ど~~~~ぞぉ~~~~」

今井「ごめんて」

 

天野「今日見るのは『Us』ですね。すごく楽しみだったんですよ~!」

今井「『ゲット・アウト』と監督が同じなんだっけ?」

天野「そうそう、ジョーダン・ピール

今井「『ゲット・アウト』面白かったよな!」

天野「一緒に観に行きましたね~なんか『ウルトラQ』や『ウルトラセブン』みたいでしたね」

今井「わかるw 人種差別への恐ろしさっていうメッセージ性もありつつ、脱出モノとしてのサスペンスもありつつ!でもちゃんとわかりやすかったんだよなぁ!上映時間も短かったしなぁ!今回もばっちり怖そうでわくわくする!予告編も良い!」

天野「良きですね~あ、『ゲット・アウト』の予告編より再生回数伸びてるんだ。日本でも知名度と期待が高まってるんですかね~」

今井「そろそろ入ろうぜ!」

天野「うん、はいチケットどうぞ」

今井「あざっすあざっす」

 

今井「…あ、この椅子5ミリくらいリクライニングする」

天野「良きですね~」

 

~鑑賞後~

 

今井「…アマ、どうだった?」

天野「…なんか『クレヨンしんちゃん』のホラー回みたいでしたね」

今井「なんで????…と言いたいけどちょっとわかる俺がいる…」

天野「とりあえずどっかでゆっくりしてきましょ」

 

天野「どうでした?マイさん的には」

今井「俺超怖かったよ~結構びくびくしながらみてた」

天野「そうです?俺はあんまり怖くなかったですね~寧ろ要所要所で笑っちゃって…」

今井「マジで?」

 

〇恐怖とユーモアのバランス―『クレヨンしんちゃん』のホラー回!?

今井「たしかにお前が笑っちゃったのはわかる。やたらギャグが切れてた印象だわ。長女のゾーラちゃんとお父さんのガブリエルが殺したテザードの人数競うとことか、信号弾不発のくだりとか」

天野「アレクサに向かって「Call the police!!!」って言ったら「Fuck the police」が流れるとこ!最高!」

今井「めっちゃ笑った!」

天野「でもそのギャグが切れすぎてて、ビビるどころじゃなかったんです。『ゲット・アウト』はあんなにオモロポイントなかったのに…」

今井「お前的にはギャグの方が印象深くなっちゃったわけだ」

天野「そうなんです…正直面白かった…監督はもともとコメディ番組でキャリアを積んでた方みたいです。僕的にはギャグが切れすぎててあまりシリアスに見られなかったです」

今井「俺は怖すぎると観れなくなっちゃうから、挟まれるギャグはめっちゃありがたかった!あれのお陰で最後まで観ることができた人たちも結構いるんじゃないかな。監督の気遣いだと思うぜ」

 

〇「もう一人の自分」が怖い?―テザードが意味するもの

今井「俺はちゃんと怖かったよ。監督は『人は本質的にもうひとりの自分を恐れている』って言ってんね」

天野「どの国にもドッペルゲンガーの話しがあることからその発想に至ったらしいです」

今井「なるほど。根源的恐怖!」

天野「僕はあんまり実感できなくて…その恐怖を…」

今井「そう?」

天野「だって実生活で自分のそっくりさんがいたら…なんて想像しないもん」

今井「なるほどね。そこに乗れるかどうかかこの映画にビビれるかどうかなのかな」

天野「テザード“本人”の差って、同じ人間でも育った環境の違いで天国にも地獄にもなるみたいなそういうことらしい…けど…僕は秘宝読むまで全然わからなかったです」

今井「たしかに社会問題的な部分は前作の方が伝わりやすかった…かも…!」

 

〇愉快なウィルソン一家

天野「さっきも言ったけど、ウィルソン一家は基本的にみんな仲良しなのがとてもよかったです」

今井「そうそう!ピンチでギスギスするのかと思いきや終始団結してたな。姉弟が両親を救いに行くところとか良かったわ」

天野「皆が家族を救うためなら割と容赦なかったですね。姉のゾーラちゃんはゴルフクラブでぶん殴ったり車で轢いたり明らかにやりすぎ!劇場で笑いが起きてました」

天野「あれも実は『人は自分や自分の家族やグループを守るためなら、最悪のモンスターになれる』っていう人間の凶暴な部分を表してるみたいです」

 

今井「主人公アデレードを演じたルピタ・ニョンゴさんはとてもキュートだった!」

天野「セクシーじゃなければ男に媚びた感じもないというか。素朴な可愛さ!なんだかももクロ百田夏菜子さんをほうふつとさせました…違うかな?」

今井「それじゃブラックパンサーのシュリちゃんじゃん笑」

天野「ルピタさんもティ・チャラの恋人ナキア役で出てましたね~

幼いというか少女性というか、爽やかな可愛さがある俳優さんですね!あと貧乳だし」

今井「性癖~~~」

天野「あと顔芸と演技力がすごくて…なんか息吸いながらしゃべってませんでした?」

今井「だった!あれすごい…どうやってんだろ」

 

今井「あとオヤジが良かったよね!」

天野「良かったです!終始家族思いでいちばんバカンスを楽しみにしてるw おんぼろモーターボートを買って自慢するところとか。終始家族の団結が強かったのはパパのお陰」

今井「で役者さんが『ブラックパンサー』のエムバクの人という」

天野「ますます面白くなるじゃないですか」

今井「良い人が似合う役者なんだきっと」

 

天野「家族同士対決のシーンは、家族4人とも違うシチュエーションで進んでいったから飽きなかったです!」

今井「ここもMVPはオヤジ笑 テザードをボートから落としたあと自分もボートから落ちたの面白すぎた!」

天野「『MEG ザ・モンスター』リスペクト笑」

今井「んなわけあるか。信号弾もボートの左曲がりのクセも事前に伏線張ってたからより楽しく見れたね」

天野「残りの家族の対決はホラー仕立てだったんでけど…なんんでオヤジだけあんな面白くしちゃったんでしょうね」

 

〇誰か教えて!残された謎たち

天野「色んなネタがあったけど、意図を探ったところでわからないものが多いです…」

今井「そうなんだよな…印象的だった『エレミヤ書11章11節』って何が書いてんの?」

天野「…よくわかんないからそのまま読み上げますね。えー、

 

それゆえ主はこう言われる、見よ、わたしは災を彼らの上に下す。彼らはそれを免れることはできない。彼らがわたしを呼んでも、わたしは聞かない。

 

今井「…わっかんね」

天野「ん~~~彼ら=テザードとしたら、「災」とやらは逃れられない運命的なものってことですかね?」

今井「えーと、監督は元ネタとテザードをアメリカの格差社会の富裕層と貧困層に重ねてるんだっけ」

天野「覆しようのない状況に生まれつき置かれた人たちのことを表しているって解釈はできますね。彼らは所詮アメリカ政府がつくったクローン、しかも失敗作で、ずっと地下からでられない運命を背負っている、と」

今井「そっか~見方を変えれば本来歯向かうはずのない、人たちに反乱されてさあどうするって話になんのかな」

天野「反乱されて初めて、恵まれていた自分らが見てもいなかった、“下層”の人たちの怒りや悲しみ、それどころか存在に気付くって話なんですね」

今井「でも本編はそんな話ではなかったような…」

天野「うん…正直、解説記事読まなかったらそこに思い至ることはなかったかと思います」

今井「せめて映像でわかるようにしてほしかったかもなぁ。『ゲット・アウト』は黒人差別の話しだって明言されてて親切だった」

 

天野「つなぎの色が赤なのにもちゃんと意味があるらしくて。アディちゃんがスリラーのシャツ来てたけど、MVのマイケルと同じく、赤であることに意味があるんですって」

今井「そうなの?全然わからなかった」

天野「改めてみるとそういう発見が多そうです」

 

今井「そもそもなんで誰がどうやってテザードを作ろうとしたのかな」

天野「ベタですけど、やっぱり兵器とか?政府の仕業っぽいですよね」

今井「あんなに扱いずらい兵器もないよ!(笑)」

天野「実際失敗作扱いであんな地下に押し込められてたんですもんね。なんで生かしたままにしたのかはまた謎ですけど…」

 

〇衝撃のエンディング

今井「で、あのオチ!」

天野「実は1986年の時点でアデレードは自分テザードと入れ替わってた!という…」

今井「かつて喋れなかったのもPTSDじゃなくて正体バレを防ぐためって解釈で良いの?」

天野「そういうことだと思います!」

今井「あのオチのせいで今までの話しが一気にひっくり返るんだ」

天野「結局勝ったのはテザードってことなんですかね…弟君は入れ替わりに気づいてたけど、家族が全滅して終わり、だったらやだな…」

今井「アデレードのテザードが喋れたのも、もともと地上にいたからなのか」

 

天野「町の人間が全滅して、テザードたちがずーーーーーーっと手をつないでて気味悪かったですね…」

今井「結局人類負けてんじゃんって…しかし皆で手つないで並んでって意味ないよねあれ」

天野「監督も当時のハンズ・クロス・アメリカ見てそう思ったらしいですよ」

今井「反乱を起こした挙句やることがあれって…」

 

〇まとめ

今井「観てる時はビビって時々笑って、ぐらいだったけど、調べると読み取れなかったメッセージがどんどん出てくるな!俺はもう一回みたいかも!」

天野「僕は恐怖よりオモロの部分が勝っちゃって、なかなかシリアスに見られなかった笑

僕は序盤から中盤のドタバタ感が完全に『クレヨンしんちゃん』なので好きです。家族が困難に力を合わせて挑むコメディ。ちょっと毒もあるし。まぁまぁ良きでした!」

今井「だんだんアマの言う通りな気がしてきた」

天野「今度ウサギ食べにいきましょうよ。ジビエですよジビエ

今井「なんで」